新生エアアジア・ジャパンが、2017年10月29日(日)より中部(セントレア)~新千歳線に就航する予定で週明けにも正式に運航スケジュールが発表される見込みとなっている。関係各所への取材を進めているが、10月29日から1日2往復体制で就航することが決定的となっている。
セントレア~新千歳線は6社体制になる
国内LCCでは、東京エリア(成田)・大阪エリア(関西)以外に初めての第1拠点を置く航空会社となる。セントレアを拠点にするが、その中で需要の多い中部~新千歳線を最初の路線として選んだが、この路線も競合会社が実は多く、エアアジア・ジャパンが就航すると6社体制となる。
現在、ANA(1日4~5往復)、JAL(1日5往復)、スカイマーク(1日3往復)、AIRDO(3往復)、ジェットスター・ジャパン(1日1~2往復)が飛んでいる。同一の国内線路線での6社就航は最多だろう。
東京~新千歳線の場合は7社が飛んでいるが、東京サイドはANA・JAL・スカイマーク・AIRDOは羽田、ジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本は成田(加えて一部ANA・JAL便もある)と分かれるが、名古屋からの札幌便は全てセントレア発着となっており、エアアジア・ジャパンは、空港の利便性の部分では現在就航する5社と同じ土俵で戦える。そうなると、条件が揃えばLCCにも勝機があるだろう。
定時運航率が成功のカギになるだろう
まだ現時点では、運賃が発表されていないが、ANAやJALはもちろん、スカイマークやAIRDOよりも割安な運賃で販売されることになるだろう。あとは、ジェットスター・ジャパンの運賃と同程度なのか、更に安い運賃を出すのかにも注目されるが、それ以上に重要となるのが運航品質だろう。旧エアアジア・ジャパンで一番問題となったのは、定時運航率の低さだった。日本でLCCが国内線に参入してから5年が経過したが、飛行時間が短い国内線においてはサービス面よりも遅れないで定刻に到着することが、公共交通機関として最も重要であり、遅延・欠航をいかに少なく抑えるかがセントレアにおける成功のカギになってくるだろう。
将来的には成田や関西からの便に就航する可能性も考えられるが、まずはセントレアで成功できるのかに注目していきたいと思う。
編集長 鳥海 高太朗