ANAは、成田~ホノルル線に2機投入されている総2階建て飛行機エアバスA380型機「FLYING HONU」が運休中になっていることを踏まえ、お客様を乗せて成田空港から約1時間半の遊覧飛行を実施するチャーターフライトを2020年8月22日(土)に実施した。定期便としての運航は、3月24日にホノルルを出発し、翌日の25日に成田空港に到着して以降、お客様を乗せての運航は休止している。
倍率は約150倍。ファーストクラスは5万円で販売
今回のチャーターフライトは、ファーストクラス5万円、ビジネスクラス窓側3万5000円(通路側3万円)、プレミアムエコノミー窓側2万5000円(通路側2万円)、エコノミークラス窓側1万7000円(翼の上の窓側1万7000円、通路側1万4000円)で7月22日~27日までの期間に申し込みが行われた。A380型機に乗れる遊覧フライトでは破格の安さや海外へ出かけられない現在の状況もあり、約300人の募集定員に対して150倍近い応募があった。今回、抽選で当選した334人(幼児11名を含む)が搭乗した。
※ファーストクラス8名(+幼児1名)、ビジネスクラス40名、プレミアムエコノミー52名(+幼児2名)、エコノミー213名(+幼児8名)
ハワイの雰囲気を演出
ANAでは、参加者にハワイ気分を楽しんでいただくために、機内でハワイの雰囲気を演出したり、抽選会、オリジナルグッズのお土産など、様々なおもてなしを用意した。ANAでは、空の旅の新しいスタンダード「ANA Care Promise」を通じて、定期便同様に安心して飛行機を利用していただく取り組みを今回のチャーターフライトでも実施して運航した。
お客様からのご提案で実現
午前11時過ぎから成田空港第1ターミナルの国内線チェックインカウンターでチェックインが始まり、搭乗ゲート前では、ANAの井上慎一代表取締役専務執行役員(前ピーチCEO)は「今回のチャーターフライトはお客様のご提案で実現したものです。海外旅行へ行きたいんだけど今年は行けない、夏休みが短くなって行けないなど、ハワイの雰囲気だけでも味わいたいという要望があり、遊覧飛行はできないのか?という声をいただき、今回の遊び心溢れるフライトの実現になった」と挨拶した。また井上氏は「機内ではマスクの着用と3密の回避をお願いしたい。機内の空気は3分に1回入れ替わり、高性能フィルターを通して病院の手術室と同じ清潔度を保っています」と安心してご利用いただけるようにお客様に説明をした。
チャーター便となるNH2030便は、アロハシャツを着用したグランドスタッフが横断幕を持ってお見送りをし、14時06分に出発、14時27分に成田空港を離陸した。その後、富士山、名古屋、大島(三原山)などを遊覧して、普段はホノルル線にしか投入されないエアバスA380型機での時間を堪能し、15時52分に着陸し、16時02分にスポットに入った。
機内ではホノルル線の機内で提供されている、パイナップルジュースやモヒートなども提供された。ハワイ便で流されている映像も流された。
参加者は「今度はハワイへこの飛行機で出かけたみたい」
参加されたお客様は「広い大きな飛行機で安定していた。飛行機らしからぬ快適さがあった。スタッフの皆様もアロハシャツを着て、ハワイの映像も流れるなど、時間が長ければこのままハワイに着いてしまうのではないかと思った。この飛行機で今度はハワイへ出かけてみたい」などと話した。
2回目以降も開催して欲しいという声が多かった
今回チャーター便を企画した、ANAセールス国内旅行事業部事業サポート部の大森いずみさんは「短い遊覧飛行の中でハワイ感をどれだけ出せるのか、お客様に安心して参加いただけるように感染防止対策を徹底しながら、いかにお客様が楽しんでいただける企画内容、企画内容にしていくかということを考えた」と話した。また今後について「お客様から2回目をやって欲しいという声も多く、2回目、3回目というのができるように企画とかは考えていきたいと思う」と次回以降の開催については、決定はしていないが、検討していきたいと意向を明らかにした。
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(鳥海高太朗)