JAL(日本航空)は、関西空港発着路線では初となるビジネスクラスがフルフラットシートの「JAL SKY SUITEⅢ(以下JALスカイスイートⅢ)」を搭載したボーイング777-200ER型機を2017年1月9日より関西~ホノルル線に導入した。
羽田以外の路線では初導入
このボーイング777-200ER型機は2016年6月18日の羽田~バンコク線で導入され、現在では羽田~シンガポール・香港・ホノルルにも搭載されており、関西~ホノルル線が5路線目となる。室内照明にLED照明を採用し、国際線機内インターネット接続サービス、更には最新の機内エンターテイメント「MAGIC-Ⅵ」を採用した。
フルフラットシートで全席通路側アクセス
ビジネスクラス「JAL SKY SUITEⅢ」は、全席通路側アクセスでの1-2-1配列のヘリンボーン式のフルフラット型シートとなっており、真ん中の2席においてはベッドポジションにした際に高低差を設けることで足元を立体的に交差させるなどの工夫がされているのが特徴のシートである。テーブルも大きく、シートテレビも17インチを採用するなど昼間便でも夜行便でも快適に過ごせるシートになっている。フライト時間が5~10時間の中距離路線でも長距離路線と同じくプライバシーに配慮した快適性を実現している。ビジネスクラスは42席の設定となる。
プレミアムエコノミーとエコノミーは長距離路線で人気のシートを搭載
その他にもプレミアムエコノミー「JAL SKY PREMIUM(JALスカイプレミアム)」を40席、エコノミークラス「JAL SKY WIDER(JALスカイワイダー)」を154席を搭載した全236席となる。両クラスのシートは既存の「JAL SKY SUITE777」と「JAL SKY SUITE787」と同じものになっているが、エコノミークラスは3-4-2の座席配列にすることでご夫婦やカップルなどの2名利用などでも快適に利用できる配置としている。
全での国際線ボーイング777-200ER型機を2017年度中に改修予定
JALでは、現時点ではボーイング777-200ER型機を11機保有している中、既に5機が「JALスカイスイートⅢ」仕様に改修されており2017年度中に全保有機を改修する予定となっている。
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 現在の関西国際空港からのJAL国際線は、ロサンゼルス、ホノルル、バンコク、台北(2往復)、上海(2往復)の5路線7便となっている。ANAの関西空港からの国際線は香港、北京、上海、杭州、大連、青島という短距離路線のみで、現状では日系航空会社での中長距離路線はJALのみとなっている。
その中でもホノルル線は人気路線とのことだそうだ。今回導入されたシートは、ビジネスクラスも快適であるのはもちろんであるが、エコノミークラス「JAL SKY WIDER」は私も好きなエコノミークラスのシートである。クッションの座り心地がよく、足元も広く(84~86センチ)、更にはUSBポートやシート電源も使いやすく、JALを利用して良かったと思う利用者も多いだろう。これだけでもLCC(格安航空会社)との差別化にもなるだろう。
編集長 鳥海高太朗