ANAは、長距離国際線に投入されているボーイング777-300ER型機の新プロダクトを2019年7月11日に発表した。2010年以来、9年ぶりの機内空間刷新となり、ファーストクラスとビジネスクラスに新シートを導入する。2019年7月2日の羽田~ロンドン線から運航を開始し、当面は隔日(8月中は偶数日、9月は毎日運航になるまでは奇数日)での投入となり、8月末から9月上旬を目処に毎日運航となる。導入日は未定だが、ロンドンの次にはニューヨークへ投入する予定となっている。
ファーストクラス8席、ビジネスクラス64席、プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス116席の合計212席で、今年12月までに新造機として6機、来年から再来年にかけて既存機の改造で6機、合計12機が新プロダクトとなる。
機内デザインの監修は、ANAラウンジに続いて建築家の隈研吾さんが担当し、先進的でありながらも日本らしさを感じていただける機内空間を演出した。
特に大きく変わったのがビジネスクラス。従来に比べて最大幅は現行シートの2倍となるワイドシートで全室ドア付き個室型シートを導入する。ベッドスペースの広さとしては、現行のボーイング777-300ER型機と比べて1.3倍の広さとなった。また、進行方向、逆向きのシートと前後の向きを互い違いに配列することで世界最大級の居住空間を実現した。
各クラス別のシートのフォトレポートとして紹介する。
■ファーストクラス「THE Suite」(8席)
特徴としては、全席ドア付個室スタイルで完全なプライベート空間を実現し、43インチの大型モニターを装着し、機内のパーソナルモニターとしては世界初となる4K及びHD画質で楽しめる。
■ビジネスクラス「THE Room」(64席)
ビジネスクラスは進行方向と逆向きのシートと前後の向きを互い違いに配列し、世界最大級の居住空間を実現し、最大幅は現行シートの約2倍でANA史上最大の広さとなった。また、ANA初となる全席ドア付個室型シートを採用した。
24インチの大型モニターを装着し、ファーストクラス同様に機内のパーソナルモニターにおいて、4K・フルHD画質で楽しめる。
■プレミアムエコノミー(24席)、エコノミークラス(116席)
4月に就航した787-10型機と同じプロダクトになっており、プレミアムエコノミーは38インチ(約97センチ)、エコノミークラスは34インチ(約86センチ)のシートピッチで、プレミアムエコノミーでは15.6インチ、エコノミークラスでは13.3インチ(最前列のみ11.6インチ)のタッチパネル式のパーソナルモニターを採用した。
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(鳥海高太朗)