JAL(日本航空)は、2019年7月31日に2020年3月期の第1四半期連結業績を発表した。グループ連結の売上高は3357億円(前年同期比4.0%増加)、営業利益は210億円(前年同期比15.6減少)、経営利益は212億円(前年同期比7.96%減少)、親会社株主に帰属する四半期中利益は119億円(前年同期比32.1%減少)となった。
有償座席利用率は80.2%を記録。ハワイ線は供給量を減少
国際線では、日本発の需要に加えて、海外発の需要が好調に推移し、燃油サーチャージの収入が増えたこともあり、国際線の運賃単価が前年対比で1.9%増加して5万6520円となり、有償旅客数は前年比0.5%増の226万2000人を記録したことで、国際線旅客収入は2.4%増の1278億円となった。有償座席利用率は80.2%となった。成田~シアトルの新規開設、座席改修による増席による効果に加え、海外からの需要についても、第1四半期の数字、第2四半期の予約状況を見ると回復傾向にあるとした。
北米線は好調に推移したが、欧州において競合他社の供給増もあり、日本発の客単価の安い層を中心にに利用者の減少が見られた。ハワイ線については、グアム線と合わせた数字になるが、ASK(総座席数×輸送距離)は13.2%減となり、供給を落とした。JALの菊山英樹取締役専務執行役員は「総需給について楽観的ではなく、適正な供給規模にしている」と語った。またハワイ線の運賃単価についても、ANAのA380就航によるハワイ線の座席増もあり、若干下がっていることを明らかにした。
国内線収入は5.7%増と好調
国内線では単価は、対前年比1.3%増の1万4327円となり、有償旅客数は前年比4.3%増の865万4000人を記録したことで、国内線旅客収入は5.7%増の1239億円を記録した。有償座席利用率は71.9%となった。観光とビジネス双方の需要が堅調に推移している。好調を堅持している。
JALが発表した資料の中で、USドルベースとなるが、第1四半期(2019年4月~6月)の航空燃料市況において、シンガポールケロシンが平均で前年同期比で4.0%安い1バレル=81.3USドル、ドバイ原油は前年同期比で0.9%高い1バレル=69.1USドルとなっている。為替の平均は1USドル=111円(前年比2.8%増)だった。
通期の連結業績予想及び配当の修正はなく、当初発表から変更なく、通期の売上高は1兆5630億円、営業利益1700億円、配当は中間55円、期末55円の合計110円を据え置いた。
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JALグループ 2020年3月期 第1四半期連結業績
(鳥海高太朗)