UAEのドバイを拠点とするエミレーツ航空は、2017年3月26日より成田~ドバイ線に総2階建て飛行機エアバスA380を再導入することを発表した。2013年5月以来のA380での運航となり、A380のファーストクラス利用者のみが利用できる機内シャワーが日本線でも利用できることになる。
エミレーツ航空の日本路線は、羽田・成田・関西の3空港からドバイへの直行便を運航している。2013年6月に羽田~ドバイ線を就航したことで首都圏からの提供座席数が増えたことで、機材をボーイング777-300ER型機に変更していた。
エミレーツ航空のA380型機は、ファーストクラスが14席、ビジネスクラスが76席、エコノミークラスが399席の合計489席となっており、現行のボーイング777-300ER型機と比べると135席多くなっており、これまで以上に予約が取りやすくなることが期待されている。
現在、日本国内でA380型機を定期便として投入しているのは、タイ国際航空のみとなっている。かつてはシンガポール航空、ルフトハンザドイツ航空、エールフランス航空などが定期便として投入していたが、エミレーツ航空同様にA380の運用を日本路線からは外している。今後、2019年にANA(全日本空輸)がA380を3機導入し、ホノルル線に投入する計画を発表している。
エミレーツ航空では1月16日まで初売りセールを開催している。2017年11月30日出発分までが対象でヨーロッパ・アフリカ行きを往復5万3400円(税金・燃油サーチャージは含まず)から販売している。
■エミレーツ航空、成田~ドバイ線運航スケジュール(2017年3月26日~)
EK319便 成田22:00発 ドバイ4:15着※翌日(月・木・金・土・日)
EK319便 成田21:20発 ドバイ3:35着※翌日(火・水)
EK318便 ドバイ2:40発 成田17:35着(毎日)
関連リンク:エミレーツ航空
(写真提供 エミレーツ航空)
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 空港の展望デッキで壮大さを感じるのが、ボーイング747(ジャンボ機)とエアバスA380の2機種だろう。成田空港の展望デッキや空港周辺の撮影スポットでも大型機が来たときにテンションが上がる人も多い。やはり夢のある飛行機は人を惹きつけるだけの力を持っている。今では空港は無料のレジャースポットとして定着しているが、エミレーツ航空の復活によって夕方に展望デッキを訪れる人は増えそうだ。
もちろん、飛行機をただ見るだけでなく、エミレーツ航空が日本路線にA380を飛ばすことには大きな意義がある。特にインバウンドにおける効果に期待したい。エミレーツ航空は、ドバイから5大陸全てに就航しており、世界と世界を結ぶグローバルな航空会社である。
日本から中東経由ヨーロッパ行きも定着しているが、南米やアフリカ諸国へもエミレーツ航空のネットワークでドバイ乗り換えだけでいくことができる。またヨーロッパもベネチア、リスボン、マンチェスター、アテネなどの中都市にも多く就航しているおり、基本的にはドバイで乗り換えすれば世界どこでも行ける。つまり、訪日旅行客が増えているアジアではなく、今後日本への観光客の増加が見込めるヨーロッパや南米、アフリカ諸国からお客様を運ぶ役割に期待したいところである。
提供座席数が増えれば、セールが行われる回数も増えるだろう。そうなれば、従来よりも安く日本に遊びに来ることが可能になる。1便で500人近い人を運んでくれることは何よりもインバウンドにおいて追い風になることだけは間違いなさそうだ。
編集長 鳥海高太朗