ANAホールディングスは、2019年7月30日に2020年3月期の第1四半期の決算を発表した。グループ連結の売上高は5005億円(前年同期比3.2%増加)、営業利益は161億円(前年同期比19.4%減)、経営利益は170億円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は114億円(前年同期比29.1%減)となった。第1四半期の売上高としては過去最高となった。
ハワイ線は第1四半期の搭乗率は91%
国際線では、旅客数は前年比0.1%減の250万7000人、旅客収入は前年比5.1%増の1641億円、利用率は前年比0.1%増の75.4%となった。2月に羽田~ウィーン線の就航、4月に成田~シンガポール線にボーイング787-10型機の投入、5月から成田~ホノルル線にA380を投入していることに加え、GW期間中にプレジャー需要を獲得し、また全体的な運賃単価も上がったことで旅客収入の増加に繋がった。羽田~ウィーン線の第1四半期の搭乗率は約76%と計画通りに推移しているほか、ホノルル線では第1四半期で91%、第2四半期も90%程度を確保できる見込みで、マイレージの利用者も増加傾向にあり、順調に推移している。ホノルル線についても、航空券の単価が上昇した。
国内線はGW期間の需要を取り込み旅客収入は6.0%増
国内線では、旅客数は前年比1.6%増の1084万人、旅客収入は前年比6.0%増の1662億円となった。利用率は前年比0.6%増の67.1%となった。堅調に推移したビジネス需要、訪日旅客需要、GW期間の旺盛な需要を取り込んだこともあり、第1四半期を通じて好調に推移した。
LCC、ピーチは15億円の増収で151億円の旅客収入
グループのLCCにおける輸送実績として、ピーチとバニラエアを合わせた旅客数は前年比2.8%減の194万1000人で、利用率は前年比0.7%減の85.7%となった。旅客収入は前年比2.5%減206億円となった。旅客収入の内訳はピーチ151億円(前期より15億円増収)、バニラエア55億円(前期より21億円減収)となった。バニラエアはピーチとの統合へ向けた機体改修や運航乗務員の訓練などにより運航便が減少したことにより減収となった。
2020年3月期の見通しについての見直しは現時点ではなく、第1四半期の業績は2019年4月26日に発表した連結業績の見通し通りに概ね推移している。
関連URL:
ANAホールディングス
2020年3月期 第1四半期決算について(プレスリリースより)
ANA
ピーチ
バニラエア
(鳥海高太朗)