JAL(日本航空)は、2018年1月31日に平成30年3月期の第3四半期連結業績を発表した。グループ連結の売上高は1兆460億円(前年同期比7.2%増加)、営業利益は1452億円(前年同期比5.8%増)、経営利益は1421億円(前年同期比4.5%増)、親会社株主に帰属する四半期中利益は1141億円(前年同期比5.4%増)となった。
海外発やビジネス利用の需要が好調
国際線では、日本発の需要に加えて、海外発の需要が好調に推移し、燃油サーチャージの収入が増えたこともあり、国際線の運賃単価が前年対比で8.6%増加して5万4355円となり、有償旅客数も前年比1.5%増の637万人を記録したことで国際線旅客収入は10.2%増の3464億円となった。
国内線では、単価は対前年比とほぼ変わらないが(1万5376円)、有償旅客数が前年比5.3%増の2592万人を記録したことで、国内線旅客収入は4.6%増の3985億円を記録した。ビジネスでの利用客を多く獲得できたことで旅客収入の増加に繋がった。
新規就航や増便の路線の搭乗率も計画を上回る
昨年(2017年)は、成田~メルボルン線と成田~コナ線を9月に開設し、羽田~ロンドン線を10月末に増便した。成田~メルボルン線は8割を超える搭乗率、コナ線は7割程度での搭乗率でどちらも計画を上回った。羽田~ロンドン線の深夜便においても7割程度の搭乗率となっているとのこと。現状、ヨーロッパ路線全体において高い搭乗率で推移しており、ヨーロッパ路線全体で第3四半期までの累計で78.6%、第3四半期だけで80.7%の搭乗率を記録している。
燃油価格の高騰が続いている
JALが発表した資料の中で、USドルベースとなるが、第3四半期単体(2017年10月~12月)の航空燃料市況において、シンガポールケロシンが平均で前年同期比で21.9%高い1バレル=70.1USドル、ドバイ原油も前年同期比で24.9%高い1バレル=56.7USドルとなっている。しばらくは燃油サーチャージの徴収額が下がることはなさそうだ。
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JAL
JALグループ 平成30年3月期 第3四半期連結業績
(鳥海高太朗)