バニラエアは、2017年5月24日に成田空港内で新たなブランディング方針を発表した。新しいブランディングのスローガンは「Creating New Sky Experience」。存在意義と経営ビジョンについては以下の通りに定めた。
■バニラエアの存在価値
・社員と社会の豊かな未来を創造します
・低運賃を提供するために常に創意⼯夫をします
・⽇本品質で安⼼・信頼を提供します
・地域の活性化に貢献します
■バニラエア経営ビジョン
・LCC No.1 の運航品質を提供します
・成⽥発LCC No.1 を⽬指します
・次のステージへ、LCCモデルを進化させます
バニラエアが目指すコアターゲットとして「好奇心旺盛で、フットワークが軽い人」を定め、将来に向けたバニラエアのブランドコンセプトとして「高感度、進化するLCC」を目指すことを目標にする。
その中で今後注目されるのがマイレージ(ポイントプログラム)の導入。バニラエアの山室美緒子副社長は「コアターゲットはフットワークの軽くて、ちょっと空港に出かけていただける方であると申し上げたが、そんなお客様であれば、またバニラに乗って旅行に行きたい、そしたら少しでもポイントなどを貯めたいということがお客様のアンケートからも読み取れるので、今、具体的な構想を練っている」と話した。
バニラエアの機体にも「Creating New Sky Experience」が描かれることになり、最初にペイントした1号機が会見後にお披露目された。今後、全機に描かれる予定となっている。
既に今年4月から機内誌「VANILLA PRESS」を新創刊し、機内食のメニューを追加したり、飲み物とのセットメニューでの割引、更にはお客様の声で大きかった「バニラアイスクリーム」の搭載開始など、新しいサービスを強化している。お客様のニーズをキャッチした高品質なサービスをLCC(格安航空会社)という枠組みの中で、どのように取り組んでいくのか、今後の更なる展開に注目である。
関連URL:バニラエア
写真:五十嵐貴文
(鳥海高太朗)
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 今回、バニラエアが新しいブランド戦略・スローガンを作るにあたって陣頭指揮を執ったのが山室副社長である。
私も取材などを通じて、10年くらいの交流があるが、マイレージプログラムとアライアンスのプロフェッショナルとしてANAのマイレージ戦略の中枢を担ってきただけでなく、2008年~2012年まではドイツ・フランクフルトにあるスターアライアンス本部にも出向された。スターアライアンス本部では、スターアライアンス内のマイレージ戦略や上級会員戦略などでも活躍され、ANAに戻った後、昨年4月からバニラエアに出向となった。
LCCという新しい航空ビジネスモデルの中での新しいブランド戦略に注目していきたい。
編集長 鳥海高太朗