成田国際空港株式会社(NAA)は、2017年3月17日に「2016年度 成田国際空港アクセス交通実態調査」の結果を発表した。開港当初より隔年で実施しており、今回の結果は2016年7月8日~14日に実施したアンケート調査及びカウント調査によるものである。
日本人・外国人別に集計が出ているが、その中でも日本人出発旅客においては、鉄道利用が47%、バス利用(LCCバスを含む)が26%になっている。鉄道を利用する人の割合は4%増加、バス利用も9%増加したのに対し、自家用車利用の割合は8%減少して16%となった。
内訳は以下の通りとなっている。
■日本人出発旅客の内訳データ
・京成スカイライナー 15%
・成田エクスプレス 10%
・JR東日本(快速・普通列車) 5%
・成田スカイアクセス(アクセス特急・普通列車) 7%
・京成本線 10%
・空港直行バス(LCCバス) 4%
・空港直行バス(LCCバス以外) 22%
・その他の交通機関(タクシー・ハイヤー・自家用車・ホテルバス・貸し切りバスなど) 27%
2年前と比較してみると、鉄道利用が4%増えているが、特に成田エクスプレスや京成スカイライナー利用者が8%増加している。スカイライナーは15%にのぼる。また、高速アクセスを求めている利用者がいる一方、片道1000円以下で都内と成田空港を結ぶLCCバス(東京シャトル、THEアクセス成田)を利用する人も4%となり、LCCバスは成田空港利用者に完全に定着した形になった。
またLCCバスにおいては、第1・第2ターミナル利用者よりも第3ターミナル(LCC専用ターミナル)から出発する人の利用が多い結果になっている。
今回の調査の結果の詳細は成田国際空港会社(NAA)のホームページに掲載されている。
関連URL:成田国際空港会社
(鳥海高太朗)
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 今回のデータを見ると、思っていた以上に成田エクスプレスと京成スカイライナー利用者が多いことが読み取れる。日本人利用者全体の25%が利用していることになる。
また外国人利用者のデータを見ると、成田エクスプレスが17%、スカイライナーが14%で合計すると31%にもなる。外国人専用のJR全線乗り放題チケット「JAPAN RAIL PASS」利用者が成田エクスプレス利用を後押ししており、3月のダイヤ改正で増発したことも納得である。
時間を優先にした京成スカイライナーと成田エクスプレス、そして片道1000円で乗れるLCCバス、選択肢が増えたことは大変評価できることであり、欲を言えば、京成スカイライナーが終日20分間隔(現行は1時間に2本が基本であるが40分近く待つこともある)になって欲しいと思う。
編集長 鳥海高太朗