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【編集長コラム】小型機でも機内エンターテイメント充実

国際線に投入されている小型機は、ボーイング777や787などの大・中型機に比べると機内での居住性が悪いのが定説であった。しかし、最近では小型機でも最新シートや機内エンターテイメントの充実を進めるなど、小型機=ガッカリから小型機でも快適な機内に変わりつつある。それを象徴するのが、2016年12月16日にANAが国内航空会社として初めて納入されたエアバスA320neoである。

ANAのA320neoはビジネスクラス8席、エコノミークラス138席の合計146席

ANAのA320neoはビジネスクラス8席、エコノミークラス138席の合計146席

小型機でありながら大型機のような機内設備

これまでANAでは国内線に投入されているボーイング737やエアバスA320を国際線短距離路線にそのまま使用することもあった。その場合は当然ながらフルサービスキャリアの国際線では当たり前のシートテレビすら搭載されておらず、機内での映画を観ながら過ごすことができなかった。だが今回、ANAのA320neoの機内を取材して真っ先に感じたことが最新鋭のシートテレビが搭載されていることだった。それも特にエコノミークラスのシートテレビのサイズが大きかったのだ。資料を見て確認したところ10インチのタッチスクリーン式とのことで、もちろんいつでも好きな映画やビデオ、音楽が楽しめるようになっている。

エコノミークラスのシートテレビが大型化。10インチのサイズで映画などを楽しめる

エコノミークラスのシートテレビが大型化。10インチのサイズで映画などを楽しめる

「ANA Wi-Fiサービス2」で衛星放送が無料で視聴できる

また、国際線のボーイング787型機の一部機材に搭載されている「ANA Wi-Fiサービス2」が利用可能で、インターネット接続は有料であるが、NHKワールドやCNNなどを衛星経由で機内でリアルタイム放送かつ無料で楽しめるコンテンツが利用できるなど、小型機のイメージを払拭する機内エンターテイメントになっている。PC電源やUSBポートもあり、充電にも事欠かない点も評価できる。肝心のシートの座り心地もよかったが、LCC(格安航空会社)のA320に慣れているとシートピッチが広く、ビジネスクラスが8席あるとはいえ合計146席と少ない点も利用者にとってはありがたいことだと思う。参考までに2019年にピーチが受領するA320はneoは全席エコノミークラスの188席仕様となる。

ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席の合計146席

ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席の合計146席

シートピッチ(31インチ)なので足下にゆとりがある

シートピッチ(31インチ)なので足下にゆとりがある

ビジネスクラスに電動リクライニングを導入

その他にもビジネスクラスに電動リクライニングを導入したり、燃費効率も新型エンジンの導入で約15%改善(従来のA320と比較して)、更には航続性能が7%アップするなどANAがA320neoを国際線に投入するメリットは多い。今後2018年度までに7機を導入するほか、A321型機も30機(A321ceo4機、A321neo26機)を発注している。

ビジネスクラスには電動リクライニングを採用

ビジネスクラスには電動リクライニングを採用

シートピッチは50インチ、シートテレビは12インチとなっている

シートピッチは50インチ、シートテレビは12インチとなっている

気になるA320neoは、2017年1月中旬から国際線に投入予定であるが、それまでは不定期で国内線へ投入される見込みで、初便の日時・便名は発表されてないが、年内に国内線で乗れそうである。小型機に対する考え方が変わる機内空間になることだけは間違いない。

到着後にフェリー(回送)フライトに乗務したパイロットによる記念撮影

12月17日の17時にエアバス社工場があるドイツのハンブルクからロシアのノボシビルスク経由で羽田空港に到着したエアバスA320neo。到着後、フェリーフェリー(回送)フライトに乗務したパイロットによる記念撮影が行われた

関連URL:ANA

編集長's eye BIRD SEAビュー
ドイツから回送されたばかりのA320neoの機内撮影をさせていただき、実際にシートにも座らせてもらったが、エコノミークラスの充実度が格段にアップしている。このA320は最近ではLCCで利用することが私自身も多く、以前のように国内線の1~2時間だけでなく、3~5時間の国際線で利用する機会も多い飛行機だが、シートピッチ(シートの前後間隔)が広いのはもちろんだが、PC電源やUSB電源があるのでノートパソコンやスマートフォン(機内モード)も不自由なく使えて、シートテレビで好きな映画も楽しめるなど、フルサービスキャリアとLCCとの違いを改めて感じる取材となった。

LCCにはこういったサービスは不要であり、有料での機内Wi-Fiの整備くらいで十分だと私は考えているが、この2極化の中で運賃を見ながら利用者として選べばベストだろう。
編集長:鳥海高太朗

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