JAL(日本航空)は、2018年2月8日に民泊サービスを行っている株式会社百戦錬磨(本社:宮城県仙台市)と観光による交流人口拡大を図るため、全国の自治体と連携して各地の魅力発掘に取り組み、民泊を活用したインバウンド事業及び地域活性化事業の推進を目的とする広範な提携を行うことに合意し、両者間での包括的業務提携を締結した。
また今回、JALは百戦錬磨への資本参加も行う。資本参加の金額については、数億円程度で株式の比率は数%になる。今後、JALの本田俊介執行役員国内路線事業本部長が社外取締役に就任する予定となっていることが明らかになった。
業務提携の概要
具体的には、「地域間交流人口拡大に向けた地域の魅力再発掘」「地域の魅力発信による、訪日外国人旅行者の地方送客の促進」「販売チャネル連携、共同プロモーション企画などによる相互送客」を柱にした業務提携になる。
奄美大島の民泊・農泊展開を協業におけるモデル事業第一弾に
JALのダイナミックパッケージでは既に2017年4月より民泊ダイナミックパッケージの沖縄県バージョンを発売しており、今後は第2弾として、地方活性化に繋がる田舎体験型の農博ダイナミックパッケージの開発を計画しているが、協業におけるモデル事業第一弾として、奄美大島での民泊・農泊展開を開始する予定。世界自然遺産登録を目指している中で慢性的な宿泊先不足に直面しており、奄美大島での空き家・古民家を活用した民泊展開を推進し、地域との共生による奄美大島への誘客を図ることを目指す。
百戦錬磨はで創業6年で合法的な民泊にこだわる会社として成長
百戦錬磨は、社歴6年の会社(2012年6月)で、これまで自治体の許認可を持つ施設のみを取り扱っており、日本初の民泊予約サイト「STAY JAPAN」の運営を通じて、創業以来、合法的な民泊にこだわり続けて事業を推進している。現在2000程度の施設数を取り扱っている。
百戦錬磨の上山康博社長は「実体的には、日本国内では、闇民泊、非合法の民泊が都会を中心に6万くらいあると言われているが、民泊を正しく運営してきたものとしては大変残念な状況である。しかしながら、民泊そのものにおいては、空き家問題・観光地としてポテンシャルが高いが宿泊施設がない地域の方々のソリューションになると思う。ようやく6月15日から住宅宿泊事業法(民泊新法)がスタートすることで、都会の闇民泊も大きくなくなってくるだろうと思っている。ルールをしっかり活用することで地方に民泊での経済、観光における地域の活性化が図れると考えている」と話した。
関連URL:
JAL
百戦錬磨
「JALと民泊サービスの百戦錬磨が資本・業務提携」(JALプレスリリース)
(鳥海高太朗)