2017年6月28日、エアアジアグループの中・長距離路線を運航するLCC・エアアジアXが関西~ホノルル線に新規就航した。LCC初の日本~ハワイ線の直行便で、初便は9割近い乗客で賑わった。関西空港で行われた就航記念式典の様子をお届けする。
LCC初の日本~ハワイ線就航 関西空港で就航記念式典を開催
2017年6月28日、エアアジアXの関西~ホノルル線が就航した。LCC初の日本~ハワイ直行便で、週4往復運航される。
■エアアジアX、関西~ホノルル線運航スケジュール
D7 001便 関西23:25発 ホノルル12:30着
D7 002便 ホノルル16:00発 関西20:25着(翌日)
(運航日:月・水・金・土)
関西空港では就航記念式典が開催され、エアアジアXグループの会長タン・スリ・ラフィーダ アジズ氏、エアアジアXCEO ベンジャミン・イスマイル氏、関西エアポート株式会社専務執行役員 グレゴリー・ジャメ氏らがテープカットを行った。
エアアジアXCEO「これから何度もエアアジアXのフライトの利用を」
式典でエアアジアXのCEOベンジャミン・イスマイル氏は次のように述べ、エアアジアX初のホノルル線の実現への感謝と期待を示した。
ベンジャミンCEO:きょうは皆さまお越しいただきましてありがとうございます。みなさんこんばんは。
きょうは関西~ホノルル線の新規直行便就航という機会にお越しいただきまして、本当にありがとうございます。
ベンジャミンCEO:また、関西空港の方々にはこれを(路線開設を)可能にするために一生懸命にご努力いただきまして、本当にありがとうございます。素晴らしい出発時間・タイミングをご用意いただきました。
ベンジャミンCEO:また、乗客の方々にもお礼を申し上げたいと思います。これから何度もエアアジアXのフライトをご利用いただけますことを期待しております。ありがとうございます。
エアアジアXの関西~ホノルルD7 001便の初便の搭乗ゲートでは、エアアジアグループの会長みずからが乗客に記念品を手渡していた。
初便の搭乗記念品はエアアジアXのトートバッグ、エアアジアを紹介する冊子、ハワイのガイドブック、エアアジアXのホノルル線のオリジナルネームタグ、ハワイ州観光局キャラクターの「Shakaちゃん」のぬいぐるみなどが配布された。
搭乗率は約89.1% 幸先の良いスタートに
エアアジアXの関西~ホノルル線の初便D7 001便は23:25にドアクローズ、23:28にプッシュバックした。関西空港を離れる機体に対し、エアアジアの社員らがオリジナルの横断幕で見送るサプライズもあった。
ホノルル行きの初便に実際に搭乗した乗客は計336名(ほか幼児1名)。エアアジアXが運航するエアバスA330-300型機の定員377名における搭乗率は約89.1%で、平日にもかかわらず高い数字となり幸先の良いスタートとなった。
式典の後、エアアジアXのベンジャミンCEOは報道陣の取材に対し、関西~ホノルル線の予約が好調であることから、今後のデイリー化や関西空港をハブにしたアメリカ西海岸への路線開設への意欲を示している。これからのエアアジアグループの動きにも注目していきたい。
関連URL:エアアジア
(五十嵐 貴文)
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- いよいよ日本からアメリカへの初めてのLCCが乗り入れた。エアアジアXのベンジャミンCEOは囲み取材の中で、日本からのアメリカ路線は関西空港をハブ空港として路線を展開していきたいと話した。羽田・成田からのアメリカ路線は、自由に路線を開設できるオープンスカイの適用外になっていることから就航が難しいということもあり、関西空港を拠点にしたいと考えているようだ。
安い運賃を求める利用者が多く、フルサービスキャリアの就航が少ない関西空港からの北米線は一定の需要はあることから、今回スタートから好調の関西~ホノルル線は高い搭乗率が維持されることだろう。ただ、現状では夏休み期間中などは往復8万円以上、日によっては往復15万円を超える日もあり、LCCらしい運賃でない日もあるが、選択肢が増えることは喜ばしいことであると思う。次にエアアジアXがアメリカのどこに飛ぶことになるのか、注目していきたいと思う。
編集長 鳥海高太朗