JAL(日本航空)は、2018年1月24日午後に都内のJAL本社にて会見を行い、赤坂祐二常務執行役員を4月からの新社長とする人事を発表した。6年間社長として、再上場を実現させた植木義晴社長は4月1日付けで取締役会長に就任し、大西賢会長は退任する。
今回の赤坂祐二常務執行役員の社長就任は、私自身も会見場にいて驚きの人事だった。経営破綻時の社長だったのは西松遙氏(現在は城西国際大学観光学部客員教授)で財務部門担当の役員から社長となったが、2010年の経営破綻後に社長に就任した大西賢氏は整備出身、そして2012年2月に社長に就任した植木義晴氏はパイロット出身と続いたことから、今回は事務系の総合職から社長が出るのではないかと私個人は思っていたが、赤坂祐二氏も整備出身ということで専門職系の現場出身者が3代続けて社長に就任することになったからだ。
ANA(全日本空輸)も篠辺修前社長(現在はANAホールディングス副会長)は初の整備出身の社長であったが、ANAホールディングスの片野坂真哉社長やANAの平子裕志社長は事務系総合職から社長になっている。
JALではトップが3代続けて現場出身者が社長となる。現場出身の社長は安全に対しての意識は尋常じゃないくらい高い。トラブル時のトップ判断においてもかつての経験が大いに役立っている反面、会社経営においては未知の部分も当然ある。赤坂氏自身もこれまでの会社人生においては「ほとんどが整備部門、オペレーションを毎日やってきた」と話す。事務系と専門職系のどちらが社長に適任なのかはわからないが、新社長となる赤坂氏がどんな経営手腕を発揮するのか期待したい。
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JAL
JALプレスリリース「本年4月1日以降の社長の交代等について」
(鳥海高太朗)