エアアジアグループで中・長距離路線を運航するエアアジアXが2017年6月28日より関西~ホノルル線に新規就航することを発表した。運賃はキャンペーン価格で片道12,900円(諸税込み)。LCC初の日本~ハワイ直行便の就航で空の勢力図が変わる可能性を秘めている。
2017年6月28日より週4往復
エアアジアXの関西~ホノルル線の運航スケジュールは以下の通り。
■エアアジアX、関西~ホノルル線運航スケジュール(2017年6月28日~)
D7 001便 関西23:25発 ホノルル12:30着
D7 002便 ホノルル16:00発 関西20:25着(翌日)
(運航日:月・水・金・土)
ホノルル行きの便は関西空港を夜11時過ぎに出発するので、仕事帰りや日本各地から関西空港行きのLCCなどを利用して乗り継ぐ事も可能なスケジュールとなっている。一方の関西空港到着時は殆どの便が終わってしまった後の時間帯なので、乗り継げる路線が限られている点は注意が必要である。
キャンペーン価格で片道1万2900円の航空券を販売
関西~ホノルル線の新規就航を記念し、片道1万2900円(諸税込み)のキャンペーン運賃を2017年2月11日午前1時から販売する。販売期間は2017年2月11日~26日、搭乗対象期間は2017年6月28日~2018年2月6日。
片道1万2900円というキャンペーン価格は東海道新幹線の東京~新大阪間の普通車自由席の1万3620円より安く、「東京に行くよりハワイの方が安く行ける」と、かなりの価格請求力がある。
※ビジネスクラス相当の上級シート「プレミアムフラットベッド」は片道6万9900円。
SNS投稿でホノルル往復航空券が当たるキャンペーンも実施
エアアジアXはホノルル線の新規就航を記念して2017年2月10日~12日の3日間限定で抽選で5名にホノルル往復航空券が当たるSNSキャンペーンを実施している。
抽選に応募するにはエアアジア・ジャパンの公式Facebook、Twitter、Instagramをフォロー、またはイイねをし、ハッシュタグに「#エアアジアハワイ」とつけて「今年こそハワイ!」の想いを込めた写真を投稿することが条件となる。
搭乗率の目標は「80%台半ば」・「競争力のある価格」に
エアアジアXのCEOベンジャミン・イスマイル氏は会見で、関西~ホノルル線の搭乗率の目標を「80%台半ば」と掲げた。一方で、キャンペーン運賃ではない通常時の運賃については「競争力のある価格」と延べ、明言は避けている。
ベンジャミンCEOは「クアラルンプール~関西~ホノルル線というアジアとハワイを結ぶフライトはLCCにとって非常に節目となる就航になるのではないか」と延べ、この路線が果たす役割の大きさに期待を示している。
2017年2月10日現在、関西~ホノルル間はJAL(日本航空)、デルタ航空、ハワイアン航空の3社が直行便を運航している。フルサービスキャリアがメインの路線にLCCが就航することで新たな需要が生まれるのか、人の流れがどのように変わっていくのか注目していきたい。
(五十嵐 貴文)
関連URL:エアアジア
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 今回の発表会は大阪・難波のホテルで行われ、東京からのメディア関係者も数多く取材に来ていたが、太平洋路線初のLCC就航ということで海外メディアも来るなど注目の高さがうかがえた。
私も質疑応答で質問の機会を頂いたが、便名がD7(エアアジアX)001便・002便ということについて聞いてみるとエアアジアXのベンジャミンCEOから「初めてのアメリカ線ということで、ホノルル線はプレミアディスティネーションであることからこの便名になった。日本人・特に大阪の人の利用が中心となるが、マレーシアやASEAN諸国からの人気旅行先にしたい」と話した。
ハワイ州観光局によると日本からハワイを訪れる観光客は約150万人を数え、関西発ホノルル行きでは90%以上の搭乗率を記録しているとのことで、低価格を武器にどれだけの搭乗率を出すことができるのかにも注目していきたい。