飛行機メーカーのエアバス社は、2017年1月からの航空機価格を発表した。昨年に比べて平均価格で1%の値上げとなった。
日本で馴染みのある飛行機では、LCC(格安航空会社)が多く使っているエアバスA320は9900万USドル(約112億円)、ANA(全日本空輸)が2016年12月に導入したエアバスA320neoは1億840万USドル(約124億円)、更にJAL(日本航空)が2019年に導入予定で既にシンガポール航空やベトナム航空、フィンランド航空、カタール航空、キャセイパシフィック航空などが導入しているA350-900型機は3億1120万USドル(約355億円)、そして総2階建て飛行機のエアバスA380型機は4億3690万USドル(約498億円)となっている。
発表されている価格は、あくまでもカタログ価格となっており、実際に航空会社と契約する際は、発注する機体数や状況に応じた交渉が行われて上で契約することになる。実際には下記の金額からはディスカウントされるのが一般的であり、契約金額が公表されることは基本的にはないのが通例となっている。
■エアバス航空機 2017年リスト価格 単位はUSドル(主要機のみ掲載)1USドル=114円で換算
A320 9900万ドル(112億8600万円)
A320neo 1億840万ドル(123億5760万円)
A321 1億1600万ドル(132億2400万円)
A321neo 1億2700万ドル(144億7800万円)
A330-300 2億5900万ドル(295億2600万円)
A330-900(neo) 2億9060万ドル(331億2840万円)
A350-800 2億7510万ドル(313億6140万円)
A350-900 3億1120万ドル(354億7680万円)
A350-1000 3億5930万ドル(409億6020万円)
A380 4億3690万ドル(498億660万円)
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- 自動車の販売価格は、100万円以下の軽自動車から1000万円を超える高級車まで様々である。また、私が昨日取材した関東バスと両備ホールディングスが1月18日から運行を開始するバス1台定員がわずか11人の完全個室型で池袋~大阪(なんば)間が片道2万円という最高級豪華夜行バス「ドリームスリーパー」のバスの車両価格を伺ったところ1台4500万円(内装を含めると約1億円)とのこと。飛行機の価格は小型機でも100億円近い額で、小型機だとバス200台分、A380になれば1000台分くらいの金額となる。
JALはA350を確定31機・オプション25機、ANAはA380を3機発注している。契約額は非公開であるが大きな投資であることは間違いない。JALではA350をボーイング777型機の後継機種として長距離国際線に、ANAはA380をホノルル線に投入する計画となっている。大型機を購入した以上、お客様に乗ってもらわないと大きな損出になってしまうが、搭乗率が高くなれば利益をしっかり生み出すことになるのだ。
両社共に2019年に納入予定となっており、今から2年後が楽しみである。
編集長 鳥海高太朗