2017年7月25日、LCCスクートとタイガーエアの合併が完了し「スクート」ブランドでの運航が始まった。統合記念式典で2018年6月末までの新規就航予定都市が発表され、以遠権を活用したシンガポール~関西~ホノルル線を開設予定であることが発表された。
スクートとタイガーエアの統合が完了 「スクート」に統一
バジェット・アビエーション・ホールディングス傘下のLCCスクートとタイガーエアの統合手続きが完了し、2017年7月25日、「スクート・タイガーエア・プライベート・リミテッド」が誕生した。
ブランド名は「スクート」に統一され、2レターコードは「TR」に変更となった。
タイガーエアが運航していたエアバスA320型機も2018年半ばまでにスクートのデザインに再塗装され、新塗装初号機を”Conscious Coupling”と命名している。
新スローガン発表・客室乗務員の制服もリニューアル
今回の合併に合わせ、スクートは新スローガンを策定。航空会社としての成長を反映し、これまでの「Get Outta Here!」から「Escape the Ordinary-日常から飛び出そう」に変更している。
さらに、客室乗務員のユニフォームも新しくなり、スクートのブランドカラーの黄色・黒色を保ちながら、女性乗務員はウエストラインを高くしたデザインへ、男性乗務員はよりシャープなシルエットに変更されている。
以遠権を活用・シンガポール~関西~ホノルル線に就航へ
シンガポールで行われた統合記念式典で、スクートは2018年6月末までの新規就航予定の5都市を発表した。
・ハルビン(中国)
・クチン(マレーシア)
・クアンタン(マレーシア)
・パレンバン(インドネシア)
・ホノルル(アメリカ・ハワイ)
このうちスクートとして初のアメリカ路線となるホノルル線は、シンガポール~関西~ホノルルと、日本を経由して運航する「以遠権」を活用した路線となる。
坪川日本支社長「人気リゾート地ハワイ就航でスクートの魅力をさらに多くの方に伝えていきたい」
今回の合併とハワイ線就航について、スクートの坪川成樹日本支社長は期待を込めて次のように述べている。
「この度スクートとして初めて米国ホノルルに就航できることを大変うれしく思います。この路線はシンガポールから関空を経由しホノルルへ入ります。これにより関空をご利用のお客様にはホノルル便に加えてシンガポールへの直行便が増えます。
また、既に就航している台湾・高雄経由、並びにタイ・バンコク経由のシンガポール線は現状のまま運航を継続してまいります。
タイガーエアとの合併により、拡大したスクートのネットワークで幅広いご旅行先の提供が可能となりました。また、人気リゾートのハワイへの就航でさらに多くの方にスクートの魅力を伝えていきたいと思います。」
片道6,900円~ 合併記念セールを開催
スクートとタイガーエアの合併を記念して、全12都市が対象のセールを本日午後4時より実施する。詳細は以下の通り。
予約期間:2017年7月25日(火)16:00~2017年7月30日(日)23:59※日本時間
・成田~台北(桃園) 税込片道6900円~
・成田~バンコク(ドンムアン) 税込片道9900円~
・成田~シンガポール 税込片道13000円~
・関空~高雄 税込片道7900円~
・関空~バンコク(ドンムアン) 税込片道9900円~
・関空~シンガポール 税込片道16000円~
・札幌~台北(桃園) 税込片道6900円~
・札幌~シンガポール 税込片道13500円~
・(その他セール対象都市)アムリトサル、チェンナイ、メルボルン、シドニー、パース、ゴールドコースト、ランカウイ、ペナン
式典で発表されたシンガポール~関西~ホノルル線が就航すれば、関西空港からシンガポールへのLCC直行便は初の就航、ホノルルへのLCC直行便は2017年6月28日に就航したエアアジアXに続いて2社目となる。
最新のボーイング787型機を使用し機内WiFiも完備するなど、従来のLCCにはない快適性が魅力のスクート。同じ路線に既に運航しているフルサービスキャリアやLCCとどのように競争し優位性を打ち出していくのか、今後の展開に期待していきたい。
(五十嵐 貴文)
関連URL:スクート
- 編集長's eye BIRD SEAビュー
- エアアジアXに続いて、関西~ホノルル線にスクートが就航する見込みであることが発表された。加えて、この便が就航する際には関西~シンガポール線もノンストップになる見込みであり、実はLCCの日本からのノンストップ便は初めてとなる。
まだ就航日が未定であるが、就航日が発表された段階でまた詳細は当サイトでも取りあげたいと思う。大阪からハワイへの路線の競争が激化することは間違いなさそうである。
編集長 鳥海高太朗